北海道商工会議所連合会
会 頭  岩 田 圭 剛



 平成31年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 皆様におかれましては、日頃から道商連の事業活動に多大なるご支援・ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、昨年の北海道は、北海道命名150年の節目を迎え、天皇皇后両陛下のご臨席のもと開催された記念式典をはじめ、様々な記念事業を通じ、活力に満ち多様性ある北海道の実現と次の世代への継承に向けて、決意を新たに歩み始めた年となりました。

 一方で、相次ぐ自然災害に見舞われた一年でもありました。
 7月の豪雨、9月初めの台風による被害が癒えぬ中、9月6日に発生した北海道胆振東部地震は、被災地の直接被害に加え、道内ほぼ全域に及ぶ長時間の停電、交通網の麻痺といったかつて経験したことのない事態により、冷凍・冷蔵品の廃棄ロスや物流機能の喪失、宿泊の大量キャンセルなど、甚大な被害をもたらしました。

 特に、観光は、最盛期を迎えていたにも関わらず、風評被害により大きな打撃を受け、堅調に推移していた北海道の景気も、一転して足踏みを余儀なくされました。

 また、人口減少は更に加速し、その度合いにより道内各地域の格差は拡大し、あらゆる業種で人手不足が深刻化しております。

 こうした状況を踏まえ、本年は、北海道経済を再びしっかりとした成長軌道に乗せるため、全道42商工会議所と連携し、次の事業に取り組んで参る所存であります。

 1点目は、地域の暮らしと産業を支える社会資本の強靱化であります。
 自然災害を経て、改めて実感することとなった社会資本の脆弱性を克服し、安全・安心な地域づくりを推進するため、道路、鉄道、空港、港湾といったインフラ整備の推進や、将来を見据えた復旧・強靱化対策事業を加速するよう要請して参ります。
 併せて、道民生活、経済活動の基盤である電力の多様性確保と、低廉且つ安定的な供給体制の確立を訴えて参ります。

 2点目は、地域の経済や雇用を支える中小・小規模企業の持続的な発展であります。
 事業機会の拡大や「稼ぐ力」を強化すべく、起業・創業や販路開拓、海外進出等、それぞれの段階に応じたきめ細やかな相談・支援体制を強化して参ります。
 喫緊の課題となっている人手不足対策については、女性、若者、高齢者、外国人など多様な人材が活躍できる「働き方改革」の推進や、AI、IoTといった最新技術も活用した生産性向上を促進するため、国、道に対し、より踏み込んだ支援策を働きかけて参ります。
本年10月の消費税率引き上げにつきましては、景気の下振れ回避に向けた大規模な経済対策、引き上げ分の円滑な価格転嫁はもとより、初めて導入される軽減税率に関し、事業者が混乱することのないよう万全の策を講じるよう求めて参ります。
また、昨年の自然災害を教訓とし、実効性の高い中小企業のBCP(事業継続計画)の策定・見直しを支援して参ります。

 3点目は、基幹産業である「食」、「観光」による地域産業の活力強化であります。
 昨年は、新たに東京で「北海道まるごとフェア」を開催致しましたが、本年も、「食」分野での事業を更に充実させる他、引き続きベトナムなど海外市場の開拓に力を入れて参りたいと考えております。
 「観光」分野では、まずは、地震による風評被害の早期払拭を粘り強く図っていくとともに、9月のラグビーワールドカップの札幌での試合開催、10月のG20観光大臣会合の?知安開催など、北海道の魅力を世界に発信する絶好の機会を捉え、この機を逃すことなく、滞在型観光や受入態勢の整備を促進し、2020年外国人観光客入込客数500万人達成や、2030年冬季オリンピック・パラリンピックの北海道招致に繋げていく所存であります。

 以上、新年に当たって、私の所感の一端を申し述べましたが、本年は、北海道が次の50年、100年に向け、力強い第一歩を踏み出す年としなければなりません。
 我々商工会議所が、地域経済の活性化に向け、中小企業に寄り添い創意工夫を重ね、積極的に行動すれば、必ず道は開けるものと確信致しております。
 皆様のより一層のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 結びになりますが、本年が皆様にとって実り多い素晴らしい一年となりますよう、心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。