HES策定趣旨


 経済の高度成長は、大量生産・大量消費・大量破壊という社会経済システムを作り出し、人類に便利で快適な暮らしを提供してきましたが、その反面、自然環境に多大な負荷を与え続け、地球温暖化やダイオキシン等の有害物質・大量の廃棄物発生へとつながり、私たちを取り巻く地域の環境のみならず地球全体の環境をも脅かすものとなってきています。

 北海道に住む私達は、豊かで優れた自然環境に恵まれたこの大地から数多くの恩恵を受けてきましたが、この恵まれた環境を全ての人の財産として将来へ引き継いでいく責務を有しており、そのためには、今までのような20世紀型の社会経済システムから「環境の世紀」にふさわしい最適生産・最適消費・最少廃棄の社会である「持続可能な循環型社会」へと変えていかなければなりません。

 このような社会の構築に向けては、個々の活動に留まらず、事業者、消費者、行政などが一体となって、問題解決のための具体的な行動を起こすことが重要となってきています。特に社会経済活動の中心となる企業活動においては、環境問題の深刻化に伴い、エネルギー対策・産業廃棄物等をはじめとする環境への取り組み姿勢が企業の存続にとって大きな課題となってきており、近年、その取り組みは「社会貢献の一つ」から「企業の業績を左右する重要な要素」あるいは「企業の重要な戦略の一つ」として事業活動の中に取り組んでいく動きが拡大しつつあり、事業者の環境経営の重要性 に対する認識が、環境の保全とともに地域経済の活性化を可能とするものと考えられます。

 組織における環境への取り組みについては、ISO14001に代表される国際的な共通の規格に基づき、公正な観点から企業や団体の環境への取り組みを客観的に評価し、認証するシステムが標準化されており、認証取得する組織も増えてきておりますが、グローバルスタンダードとしてのISO14001の規格は、規模的・経済的・時間的等さまざまな理由で認証取得に直ちに取り組み難い組織が多くあることもまた事実です。

 このため、このような状況を打開し、環境問題へ積極的に取り組む組織の底辺拡大を進め、環境と経済の両立を図るとともに、環境活動の輪を広げ、次世代へ良好な環境を継承することができるよう、中小企業や各種団体等多くの組織が容易に取り組めるローカルスタンダードとして構築したのが「北海道環境マネジメントシステムスタンダード(HES)」です。